高田馬場新聞は東京高田馬場の粋な情報を発信するWEBマガジンです。

ラインズマンが不動産業界に風穴をあけかけているという話。

どっかで見たことのあるこの表情。
そうです。
高田馬場で不動産業を営む、ラインズマンの門伝さん。
なにげに高田馬場新聞最多登場を誇る人物かもしれません。

社長の険しい顔

そんな門伝さんは怒っていました。
いつかの記事とおんなじ写真、などというツッコミは聞き流すことにしますが

ダークサイドに堕ちる門伝さん

とにかく怒りすぎて思わずダークサイドに堕ちるほどに………というのは冗談ですが(笑)。

 

 

 

普段は温厚な門伝さんがなぜこれほどまでに怒っているのか。
それは、かねてよりラインズマンが運営する不動産情報サイト「暮らしっく不動産」で訴え続けていた、不動産業界の悪しき商習慣のひとつ「おとり物件」に関することでした。

 

門伝さんが不動産業界に入って知ったのは、不透明でオーナーと賃借人のいずれにも不利益になりかねない不動産取引が横行している実態でした。
ラインズマンとして起業してからは、そうした不透明さを取り除く取り組みをしてきました。
高田馬場新聞が主催した2014年の「ばばゼミ」2015年の「ヒトマチ教室」でも、悪質な手口を紹介して注意を促してくださいました。

そんな門伝さん、今回あまりにひどい事案が起こったことから立ち上がります。
そしてネット社会特有の拡散からマスメディアが動く流れが生まれ、まさに業界に一つの風穴を開ける出来事となりました。

そこでここでは「暮らしっく不動産」の記事を引用させていただきつつ、事態の一連の流れをご紹介していきます。引用については許諾を頂いています。

 

ではまず始めに「おとり物件」についておさらいを。

おとり物件とは

まず「おとり物件」という言葉、聞きなれない人もいると思うので少し解説します。
言葉の通り「おとり」で、実在しない「架空の物件」ということです。
実在しないと言っても、その建物が実在しないという訳ではありません。
その契約条件(賃料や、実際には空いていない)などのことを指します。

呼び名は「おとり物件」「おとり広告」「釣り物件」などと言われています。

どのくらいの割合で存在するか詳細なところは把握できませんが、インターネット上で好条件なものは20%くらいがオトリ物件のような印象を受けます。
「初期費用で安く抑えたい」という条件の人が持ってきてくれる情報(主にインターネット上での情報)は、特にその確率が高いです。
20%というと、5件に1件です。
先日も別のお客様で相談を受けた際、ちょうどこの割合でした。

全体ではそんなに多くはないのでしょうけど、「良い条件で探したい」との思いで探しているとおとり物件の確率も上がってくるということです。

(後略)

2014年10月19日の記事より

 

そんなおとり物件、不動産業界の繁忙期である冬になると増えてくるようです。

さて、不動産賃貸は繁忙期に入りました。
暮らしっく不動産も年明けから忙しくやっております。

この繁忙期はおとり物件がどっと増えます。

(中略)

おとり物件で来店させて、違う物件を当てる「おとり物件商法」は未だに多いです。

時間を無駄にしないために、以前書いた記事ですが参考にしてください。

要注意?!おとり物件を見分ける5つのポイント
http://www.kurachic.jp/column/chintai/LookingRoom/20141019102238.html

おとり物件対策は「現地待ち合わせ」。 これ有効です!

時間を無駄にしないために。

 

2016年1月22日の記事でもこんな警鐘をならしていました。

 

 

そして2月。事件は起こります。

アパマンショップにおとり物件として使われたので、おとり調査をしてみた。

不動産 賃貸

こんにちは暮らしっく編集部です。

前回「おとり物件におとり調査してみた」という記事を書きました。
不動産の気になる部分でもあったので、多くの反響をいただきました。

おとり物件をおとり調査してみました。
http://www.kurachic.jp/column/chintai/20160126183000.html

 

しかし、平和な日々もつかの間。
またうちの物件がおとり物件として使われていました。

しかももうこの部屋人が住んでいます。 1月28日から入居しています。

ということで、今回もおとり調査を行いました。
「おとり物件には、おとり調査を」。

ということで、田中(仮名)がおとり調査で直撃します。
今回のケースはかなり悪質だったので、申し訳ありませんが社名を出させていただきます。

※ヤラセではありません。

1.うちの物件をおとり広告として無断使用

 

偶然にスーモで発見した、うちの物件。
これはもう募集が既に終了している物件です。
2016年1月17日には申し込みが入り募集が終わっていて、業者ネットワークからも下ろしています。

おとり物件 アパマンショップ スーモ更新日

情報更新日は2月1日。 業法違反と知りながらの広告です。

写真も暮らしっく不動産が撮影したものを、無断2次使用。
(正直、使うのならもっといい写真使って欲しいです。)

※本日2月14日現在もおとり広告は続いています。

1-1. アパマンショップのおとり物件 問題点

  1. 広告の無断掲載(宅建業法違反)
  2. 募集が終了している物件をおとり広告として使用している(宅建業法違反)
  3. 著作権の侵害(写真使用)
  4. おとり物件として扱われることでの当社管理の物件のイメージダウン

既にこの時点で4つもの問題点があります。
アパマンさん、いくら繁忙期だからって。。。それはないよ。。。

ということで、おとり調査を開始します。

(後略)

2016年2月14日の記事より

 

なんと、同じ高田馬場の不動産業者に、自社管理物件を「おとり広告」に使われていることを発見。
あまりに悪質な事態のため、物件問い合わせを装って先方の対応を調査することに。
そしてこの記事が、Twitter、Facebookなどを中心に猛烈に拡散。
一時は暮らしっく不動産のサーバーがアクセスしづらい事態になりました。

さらにはテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」でも取り上げられるなど、注目を集めます。(3分12秒くらいからです)

同じ被害にあっていた人の多さを物語ると同時に、この高田馬場の不動産業者に限った事案では無いという、業界の体質を垣間見ました。

 

そして翌日。高田馬場の不動産業者がラインズマンにやってきます。

アパマンショップと対談をセッティング

(前略)

アパマンショップがお店にきた

twitterでの拡散がはじまった2月14日の夜を飛び越えた翌日の2月15日の11:00にアパマンショップのFC店であるネクサス・ジャパンの高田馬場店の責任者2名がお店に来ました。
アポ無しの突然の訪問でした。
アパマン:「この度は、御迷惑をおかけして申し訳ありません。アパマンショップ本部からとても怒られまして、謝罪に来ました。そしてブログの記事の削除をお願いしたいのですが。」

暮らしっく:「すいません。打ち合わせ等で今日は担当者の時間が取れないのですよ。明日にしてもらってもいいでしょうか?」
(この日は、繁忙期の忙しさプラス、来月放送のバラエティ番組の再現VTRの撮影などがあり予定一杯な一日でした)
アパマン:「はい。それでは明日改めて。。。。」

そして謝罪のメールも来た

2/15の昼頃に謝罪のメールも来ました。
責任者の方から長いメールをいただいたのですがそのままのせるわけにはいきませんのでメールを要約します。

  1. 騒動はアパマンショップ本部からの連絡で認識したこと。
  2. 物件の広告は確認をとっていたものだと勝手に判断していたこと。
  3. 再発防止のために掲載確認を徹底することを社員で共有。
  4. 募集が終了した物件を掲載した件に関しては確認不足であったこと。
  5. 無断掲載及び、空室確認の有無というのは業法違反となる認識があること。
  6. 責任者が責任を取るつもりであること。
  7. 会社は関係なく責任者個人の責任であること。
  8. 明日、説明と謝罪させていただくこと。

この8点の項目が書かれていました。
この8つのポイントが後々重要になってきますので、よく覚えておいてください。

(中略)

アパマンショップとおとり物件について話してみた

そして2016年2月16日(火曜日)16:00、約1時間に渡る対談が行われました。
内容については以下の5つ。

  1. おとり広告の事実確認
  2. 無断掲載が宅建行法違反となる認識はあったのか?
  3. 募集終了している物件をおとり広告として掲載。宅建業法違反の認識があったのか?
  4. 組織で行ったことなのか? 個人で行ったことなのか?
  5. 今回おとり広告を行ったことについてのコメント

アパマンショップさんの責任者さん、副責任者さんとこの内容について話し合いました。
弊社が求めいている「このブログでのコメント公開」は上層部の許可がいるということで持ち帰りになりました。
なお、その返信は2/18(木)までに回答をいただけることになっています。

2016年2月16日の記事より

話し合いの場が持たれたようですが、こういった場合の対応に良くあるケースで、はっきりとしたことは何も明らかになっていません。

 

そして2月26日、暮らしっく不動産上で、事態の顛末が報告されました。

悪質な不動産広告「おとり物件」に歯止めを

こんにちは暮らしっく不動産の門伝です。

先日のおとり物件の続きになります。
一連の詳しい経緯はこちらをご覧ください。

アパマンショップにおとり物件として使われたので、おとり調査をしてみた。(暮らしっく不動産)

先週の火曜日、アパマンショップのFC店であるネクサス・ジャパンさんと話し合いを行いました。
おとり物件、不正広告を行ったこと事実確認、謝罪、今後の改善策などを約束をし、話し合いを終えました。
先方のコメントはここでは公表できないとのことなので、ネクサスジャパンのホームページなどをご覧いただければと思います。

ネクサスジャパン ホームページ

今回、アパマンショップが悪いといような反響も見られますが、このような不正広告を行っているのはこの業者だけはありません。
アパマンさんにも良いお店はたくさんありますし、良い担当者の方もたくさんいらっしゃいます。
「アパマンが悪いことをした」というような見方はしてほしくありません。

問題はこのような不正広告が野放しにされているところにあります。
不正をした業者を叩いても何も変わりません。
不正を防ぐ仕組みが出来ること、これが重要だと思います。

(中略)

アパマンショップ(ネクサスジャパン)との話し合いについて

当初、アパマンショップとの対談を全て書こうと考えていたのですが、ぼくらがやりたいのは相手を叩くことではありません。
「おとり物件」というものが不動産業界に未だ存在しているという事実を消費者であるみなさんに知ってもらいたい、というのが本意です。


対談の内容や雰囲気を少し書くとするならば、彼らはサラリーマンであり、各々の会社や個人の生活やノルマを守るのに必死であるということです。
自分、家族を守るためなら過剰なこともやっているという現実。
嘘ついてまで仕事して善良な心は痛まないのか?という気持ちにもなりますが、長く不動産業界にいるとその心までもが蝕まれていくのかもしれません。

騙そうと思って悪いことをする人は基本的にいないと思います。
いろいろな不安や恐れなどから不正広告を行ってしまったのだと想像します。

(中略)

最後に

人それぞれライフスタイルも違うので、自分に合う不動産を探すには大変な労力と時間を必要とします。
部屋探しをする人にとって時間はとても貴重です。 部屋を探す以外にもやることはたくさんあるでしょう。
部屋探しのお手伝いを仕事とする不動産屋が、その人たちの貴重な奪ってしまうのはあってはならないことだと思います。

おとり物件はすぐにはなくならないと思います。
現状では騙されないように、消費者が気を付けるしか方法はありません。
これから部屋探しをする方は以前気を付けるポイントとしての記事を書いているので参考にしていただけたらと思います。
要注意?!おとり物件を見分ける5つのポイント(暮らしっく不動産)
本来「あるか、無いか」というシンプルなことなのに、なぜか複雑な不動産。
もっとシンプルに分かりやすくなればいいなと思っています。

今回のことでおとり物件にが少しでも減ることを節に願います。

 

門伝さんが言うように、この不動産業者だけを叩くことに意味はありません。
しかしこのような不透明な取引が、私たちのいる高田馬場でも行われていたことは事実です。

こういった取引が横行するのを防ぐには、今回のような業界内部の自浄作用が働くことはもちろんですが、私たち消費者サイドも知識を身につけて、こういった業者の手口に引っかからないようにすることも重要だと思います。

今回の出来事がひとつのきっかけとなって、この街がさらに住み良くなっていくことを願います。

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